韓国向け食品等の「放射性物質検査」について注意する点

農水省の輸出証明・自由販売証明書・外国向け書面合法化等の手続きを代行している行政書士橋本です。

本日は、韓国向け食品等の輸出において出てくる「放射性物質検査」についての注意点をご紹介したいと思います。

放射性物質検査の検査項目は政府間で取り決め済みです

貿易等の手続きをしていると、各国の輸出入規制は様々ですが、両国が合意して取り決めなどしていることも良くあります。

韓国向けの日本産食品等の輸出について、放射性物質検査が必要なものについても、検査項目について取り決めがあります。

まず前提として、以下の産地の該当品目について韓国向け輸出の場合は、放射性物質検査証明書が必要となります。

不要なものを検査しても無駄になりますので、確認してから行動に移しましょう。

検査機関でも必要かチェックしてくれるとは思いますが・・・。

                     地域         品目
北海道、東京、神奈川、愛知、三重、愛媛、熊本、鹿児島(8都道府県)水産物
宮城、山型、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、長野、静岡、(13都県)すべての食品※輸入停止品目及び水産物を除く。
北海道、青森、岩手、宮城、千葉、東京、神奈川、愛知、三重、愛媛、熊本、鹿児島(12都道県)養魚用飼料、魚粉
青森、岩手、宮城、埼玉、千葉、神奈川、山梨、長野、静岡(9県)その他の飼料(牛、馬、豚、家禽等)

上記表に該当する放射性物質検査証明書が必要なものについては、事前に放射性物質検査を行っておく必要があります。

韓国向け輸出食品の放射性物質の検査項目について

韓国向け輸出において、具体的な検査項目はヨウ素131、セシウム134、セシウム137の検査結果が必要です。

輸出する食品について、申請必要書類とこの検査報告書を添付して、農水省へ輸出証明申請(放射性物質検査証明書)を行うことになります。

また、韓国向けについては、農水省のQ&Aに以下のような記述がありますので、知って置くほうが良いでしょう。

つまり、全く放射性物質が検出されない製品であることが望ましいと思います。

7-5-4 放射性物質検査証明書の申請に必要な放射性物質検査について注意すべき点はありますか。


放射性物質の核種(ヨウ素 131、セシウム 134 及びセシウム 137)別の検査結果が必要です。
また、韓国側の水際検査で放射性物質が微量でも検出されれば、ストロンチウム及びプルトニウム等の検査証明書を追加で要求されることとなっています。このため、検査報告書の結果に放射性物質が微量でも検出していれば、韓国側から場合によっては、ストロンチウム及びプルトニウム等の検査証明書を求められる可能性があることに留意してください。


7-5-5 韓国は、韓国国内での水際検査において少しでも放射性物質が検出された場合は、ストロンチウム、プルトニウムの追加検査を義務付けているが、日本で検査できる検査機関はありますか。


日本国内でストロンチウム及びプルトニウム検査を行うことのできる機関は極めて限られており、また、検査に時間(1か月程度)を要するため、実際には、追加検査を求められた場合に対応することは困難な状況となっています

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